「Piece」

OECDxWasedaUによる、インタビュー連載

【Vol.6】高校生国際会議元代表 藤田真彩

「聞いている人をインスパイアーできるような喋り手になりたい」

渋谷教育学園渋谷高校出身、現在早稲田大学国際教養学部1年。高校時代にTICAD V学生プロジェクトやオルタナS特派員として活動、2013年4月には高校生団体高校生国際会議を設立し翌年3月まで代表を務める。

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Q. 高校生国際会議を始めた最初のきっかけはなんでしたか?

国際会議を設立したのは去年、2013年4月頃(当時高校3年生)です。それまでは、4年一度に政府間で行われるTICADアフリカ開発会議)の下の学生プロジェクトに参加し、アフリカについて学びを深めていました。アフリカに興味を持ったのは、高1で行ったアメリカ留学が大きく関係しています。それまで転校などもしたことなく、守られた環境に育ってきた私にとって、アジア人すらいない環境での生活は世界に目を向ける第一歩となりました。その後、1つ1つの国よりも世界全体の相互関係に興味が湧くようになりました。

団体設立のきっかけは、ブラジル、韓国、中国など様々な国のプロジェクトに参加している同世代の仲間と国際問題について話し合ったことでした。例えば一概に環境問題といっても、各国によって深刻さや現状、解決策は様々です。そこで高校生にできることは、ただ漠然と「こうすればこうなる。」という抽象的解決策を話し合うよりもそうした違いを仲間とともに認識することではないかと考え、そうした機会を提供するべくこの団体を作りました。

 

Q. TICADや高校生国際会議で働いていた中で、面白いエピソードがあればぜひお聞かせください。

高校生国際会議は運営、会計を全て高校生で行っています。昨年度のメンバーは、18年間日本暮らしの子、15年間ブラジルに住んでいた子、更にはアフリカの小学校に通っていた子などバックグラウンドに富んでいました。日本人にとって「これって普通だよね、常識だよね」ということでも、国際会議の中では普通じゃなかったりするんです、逆の場合も多々ありました。そうした経験から、自分の中にある”普通”や”常識”は必ずしも相手と共有できている訳ではないと知り、価値観や考え方の違いを理解する難しさとともに大切さに気づかされました。

 

Q. 大変だったことはなんですか?また、そこから藤田さんご自身の心境の変化はありましたか?  

団体として活動するまでは、日本が関わる国際問題、例えば領土問題とかについて、「政府はこう言っているからそれは問題だよね」、「テレビでこう言われているから日本は正しい」と一方的な情報をただ鵜呑みにしていました。でも、様々な意見を持つ方々と関わるうちに、受け取る情報と自分の考えを比較したり、少し批判的に見てみるようになりました。そうした学校では中々学べない気付きを、同世代の高校生とシェアしたいという思いが国際会議運営のモチベーションだったと思います! 

 

Q. 現在最も興味深い分野・領域はなんですか?また、今取り組んでいることはなんですか。  

国際教養学部で学んでいるコミュニケーション・スタディーズです。高校生までは英語に堪能になることがゴールであり、そのために読み書き中心の勉強をしてきました。もちろん今でもまだまだ未熟なのでそうした学習を日々続けています。でも、今もっと興味があるのが、人々がどのような状況で、どのように言語を使うかなどを学ぶ言語学の分野です。私自身、これまで色々な方々のお話から刺激を受け、勇気をもらってきました。なので、言語について更に学びを深め、聞いている人をインスパイアーできるような喋り手になれればと思います。  

高校時代には団体に所属し、そこでの活動が自分を変えてくれました。でも今は自分一人で何ができるかに挑戦してみたいです。例えば最近は、時間があれば渋谷や原宿などの観光地に行って、外国の方に声をかけガイドのボランティアをしています。あとは一人旅ですね!ヨーロッパとかへ一人で行って現地の人とどれくらい仲よくなれるか、とか。

 

Q. グローバル人材になるために不可欠な素質はありますか?  

今までは英語だと思っていましたが、早稲田に入ってそうした素質なんてものはないんじゃないかなと思うようになりました。グローバル人材ってのも人それぞれの捉え方ああるだろうし。ただ、海外勤務とかでも何でも、「働かされているな」と思ってしまった時点で、それはただの労働者だと思います。逆に、働きたいという意欲があるなら、それは既に国際社会でグローバル人材としてということだと私は思います。でも実際、まだまだ分からないですね。だってまだ1年生ですもん笑

 

Q. 世界で活躍したい学生に対してメッセージをお願いします。

Don’t be afraid of making mistakes!