「Piece」

OECDxWasedaUによる、インタビュー連載

【Vol.7】 学生団体SIBP元代表 吉田大祐

「大きな責任の中に学んだこと。『自分の足で稼ぐ』大切さ。」 

早稲田大学商学部4年在学。BOPビジネス学生団体、Student India Business Projectに所属。のち代表就任。日系大手企業や現地NGOと協力しながら様々な調査に従事。現在は就職活動を終え、OBとしてサポートに尽力しながらイベントの企画を行っている。

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Q. SIBPでの活動について教えてください。                  

SIBPでは、BOP(ベース・オブ・ザ・ピラミッド)と言われる所得の最下層の人々を巻き込んだビジネスに取り組んでいます。具体的には日本企業と提携して、インド農村部で、BOP層を消費者及びビジネスの担い手とした事業を展開するための市場調査を行っています。活動は、企業へ営業するところから始まります。提案を練って電話やメールをし、そのなかで好感触を得た企業と繰り返し交渉して契約と活動資金を獲得するのです。          

契約後も企業と繰り返しミーティングを重ねて、ビジネスモデルの仮説や具体的な調査項目などを話し合いました。その上でインドへ飛び、SIBPと協力関係にあるNGOのサポートの下、現地で地元の住民、小売店、NGOや企業に対する定性・定量調査を行うのです。そして最後に調査結果をもとに成果物を作成し、企業へ事業提案を行っています。                        

 

Q. 活動を続けたモチベーションは何だったのですか?              

この活動を始めたきっかけはBOPビジネスに興味があり、実際の活動が面白そうだったからです。BOPビジネスは理論的にはすばらしく、脚光も浴びていますが、実際のビジネスの場での成功例はそんなに多くないんです。特に日本企業による成功例は少ない。                     

この原因について私たちSIBPは「前例が無いからだ」という仮説を持っています。今後の活動の中で再現性のある前例を作ることによって、BOPビジネスへの日本企業の取り組みを1つでも多く増やすことを目指したいと思っています。

あと、なぜ活動を続けられるのか、と聞かれれば「楽しいから」、ということになると思います。「なんで直接かかわりのない普通の学生が途上国で活動したいの??」という質問はこれまでいろんな人に聞かれましたけど、それはとにかく興味があって楽しいから当事者意識を持ってやれているっていう。シンプルですけど。                        

Q. 活動の中で大変なことはありましたか?                   

一番大変なことは、お金をもらって活動を請け負う以上、学生ではなくビジネスパートナーとして見られることですね。東証一部上場の大企業と連携することもあり、責任も重いです。実際にセミナーやミーティングを通して活動を行う中でも、BOPビジネスの第一人者といわれる方をはじめとして、様々な方から厳しいお言葉をいただくこともありました。           

あとは、実際に現地で活動する時の様々な問題ですね。スケジュールを事前にすり合わせておいても当日にいきなりドタキャンされたり、いるはずの人がいなかったり。それにインドは社会のあちこちにタブーがあるので、どんなに仲良くなってもそこには気を遣いました。             

 

Q. 吉田さん自身が大学生活を通して大事にしたことを含めて、一言よろしくお願いします。                              

一番大切にしていたのは行動力というか、自分の足で稼ぐことです。SIBP以前に入っていた学生団体でも、英語がしゃべれないのに途上国NGOインターンや国際会議へ出かけましたし(笑)何でも機会を見つけてそれに飛び込んでみること。そして自分の目で何があるのかを確かめることが大事だと思います。  

 

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